研究会事務局

503-0006 

岐阜県大垣市加賀野4-1-7

ソフトピアジャパン・センタービル805

株式会社トゥ・ステップ

「Webを活用した実践的な教育に関する研究会」事務局

 

研究会の趣旨

 多くの教育者は、「人は人でなければ、教えられない」とか「人は、人が教えるべきである」と語るであろう。確かに、e-ラーニングなどの機械がサポートする学習方法が出現し始め、「人が人を教える」ことの意味が改めて問われている。

 

 しかし、「人が人を教える」とはどのようなことを指すのであろうか。教育が教員と学習者との間のコミュニケーションであると考えたとき、まず教員と学習者との間でコミュニケーションそのものを成立させることが基本であり、そこには教員と学習者の間で互いの信頼関係が確立しなければ、コミュニケーションは成り立たないのである。つまり、「人が人を教える」ということは、まず一人の教員が一人の学習者に対して信頼されることが前提であると考える。

 現実の学校教育では、一人の教員が多数の学習者を教える集団教育形態をとっている。一人の教員が、限られた時間の中で、教室に存在するすべての学習者に信頼され、彼らとコミュニケーションを成立させることができるのであろうか。そのような教育環境の中で、信頼関係を持続させながらコミュニケーションを成立させることは、現実的に難しい。つまり、一人の教員という人格と一人の学習者という人格が相互信頼関係を結ぶことは可能であるが、集団教育の中で一人の教育者と多数の学習者の間でそのような信頼関係を築くことは難しいのである。

 集団教育の中では、教員は学習者との間で信頼関係を築くことはできないのであろうか。もし、教育が教育者と学習者との信頼関係を基礎にしているのであれば、集団教育の中においてどのような信頼関係を築くべきであろうか。

 

 本研究会では、1つの提案を考えている。未来世界の担い手であるこどもたちの教育は、そのすべてを教育者や保護者が受け持つのではないと考える。それは、大人やこども、若者やお年寄り、家庭や企業、社会を構成する我々すべてが、対等な立場でともに協力しながら未来に向けて考えるべき重要な課題である。それを前提に、教育関係者だけでなく、すべての人々との交流の中で、この問題を考えていくべきである。

 従来の教育者、つまりテキストを片手に学習者を魅了するプロフェッサーがソロアーティストであるならば、これからは教育者や教育関係者、教材作成者、教育環境の構築や教育システムを開発するエンジニア、ビジネスマンや企業家、専門職人など多種多様なパートを担当する人々が参加したオーケストラが、教育を考えるべきである。

 

 さらに研究会の具体的な活動の1つとして、こどもたちが自ら未来を想像できるような実践的な教育活動を目指すことも挙げられる。

 乳幼児は、家族とともに日常的に、多様なメディアから複雑かつ膨大な情報を得ており、それらの情報から多大な影響を受け、そのときその場面において、乳幼児なりにそれらの情報を体験学習しているものと考える。

 しかし、早期の段階で児童や生徒たちが、学校教育においてそのような複雑かつ膨大な情報を体験する術(すべ)を学ぶことができているのであろうか。

小学校から高等学校まで12年間の学校教育では、個別教科の専門家集団により学習内容が細分化され、さらに学齢別に知識を分類・整序され、それぞれの教科および学齢ごとに個別に分離した学習内容を学んでいるのである。

 今日のような高度化した情報社会の中において、まずこどもたちが学ぶべき事柄は、多様なメディアから提供される複雑かつ膨大な情報の学習方法であろう。乳幼児の頃から接する複雑かつ膨大な情報の適切な学び方は、こどもたちが成長していく過程で最も重要な学習事項であると考えている。

 我々は、コンピュータやWebなどの多様なメディアを効果的に活用することで今日の教育が抱えている問題について、多くの人々とともに悩み、一緒に新しい教育方法を考案し実践していくための組織として本研究会を設置した。

 

 本研究会では、実践的な教育モデルを構築・実践し、様々な人々がそれぞれの立場から音色を奏で、協力して教育に資するオーケストラの活動を支援していくことができれば幸いである。